山ごはん家ごはんどっちも好き

50歳目前いきなり山の沼にはまりだした記録。ほかにも、ごはんや旅やDIYのこと書いていくつもり。

【2022雪山登山】谷川岳 I‘LL BE BACKからのI‘VE BEEN BACK

前回の谷川岳から5日後、リベンジのチャンス到来。天気予報は午後に向けてどんどん晴れていくとのこと。予報はドンビシャリでございました。ありがとうございます。

 

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この稜線が見たかった

5日前に来た時、温泉入った後、真っ青な空と真っ白な雪を纏った谷川を見て、今度こそ晴れた谷川岳をという思いが通じたのか、その日は意外なほどすぐに来た。見てください、このかっこいい山容を。

 

www.ritaril.work

 

正直に申しまして、僕の雪山の実力から考えると、これ以上の景色に会えることは今シーズンないだろう。達成感が半端ない。天気に恵まれて、トレースがあれば、初心者の僕でも登ることができる。にもかかわらず、こんなスケールのデカい風景を見ることができるのだ。今まで以上に谷川岳を愛するようになってしまった。

それでは、よろしければ僕の山行をご覧ください。

 

まず、プチ谷川岳情報から。

【日時】

2022年2月9日(水) 晴れ

【アクセス】

関越自動車道水上ICより30分程度

道中はほとんど除雪してありますが、ノーマルタイヤでは危ないです。

立体駐車場あり、平日はガラガラです。平日500円、土日1000円

車でアクセスするには、とても便利な場所です。「近くて良い山」って言われるのもうなずける。

【トイレ】

冬の場合、山頂ロープウェイ駅が最終になる

青空トイレは場所がないかなって感じである。平日でも登山、BCの人は多く、実行するにはそれなりの度胸がいる。肩の小屋に隠れて小のほうをしている人はいた。

 

では、素敵な写真とともに僕の谷川岳モリーをご覧ください。

 

【山歩き】

 

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右側が登山道、左側はゲレンデ

前回はこの看板を見落とし、ゲレンデの中を30分ほどもがきまくった。あれで、トレースがない道を歩くことがどれほど体力を使うかってことを身を持って知ることができた。

 

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雪は降っていないものの

始まりは、やや曇り空からのスタートであった。青空ものぞいていたので、雲が切れることを期待しながらであった。前回に比べるととても歩きやすい。

 

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スタートのゲレンデ

天神平スキー場は前回よりスノボの人少ない。ここには雪降ってパウダーを求めて来る人が多いのだろう。

 

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いい感じに天気良くなりそうな

写真の選択誤ったかな。ボケている。

 

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雲が切れてきた

険峻な岩肌が姿を現す。最初に言っておくと、実際に見るとこの100倍くらい綺麗です。息を飲み、見惚れてまいます。

 

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遠くに武尊山

山並みの先に武尊山が見える。尖っているのが剣が峰ではなかろうか。

 

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アップにしてみた

あちらさんもかっこいい。

 

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振り返る

疲れてくると、立ち止まり振り返る。歩いて来た道を見て、「俺頑張ってるな」と自分を褒め、また登りだす。

 

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先を行く人

風はほとんどない。これ以上ないコンディションである。前回の撤退があったからこそ、天気のありがたさが身に染みる。

 

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自撮りしてみる

彫刻刀でえぐったような岩肌と、これまた彫刻刀でえぐったようなほうれい線をもつ自分と一緒にパシャリ。

 

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際立つ青

冬の山は限りなく色が少ない。だから色が際立つ。青と白しかない世界。そこに身を置いていることの高揚感はすごい。

 

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仙ノ倉山かなそれとも万太郎

夏に登った花の100名山仙ノ倉山が遠くに見える。谷川主脈線も歩いてみたい。

 

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肩の小屋への最後の登り

これを登り切ったら、肩の小屋に着く。雪のこの道を歩くことは雪山始めた頃からの憧れであった。途中、ズボリとはまりながらも楽しくてしょうがなかった。岩陰の吹き溜まりで、はまったらヤバめ場所もあるから注意が必要だった。それでも、谷川岳は平日でも人が多いから安心感があるのが嬉しい。雪山初心者は、ある程度人が入っている山に行ったほうが良いと思う。

 

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数少ない霧氷ポイント

谷川岳は霧氷の纏った樹林帯を歩くような場所はほぼないかもしれない。ここは数少ない霧氷が見れるポイントである。まるで白い小枝チョコのようだ。

 

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たぶん霧氷と万太郎山

誰が撮っても雰囲気のある写真を撮ることができる、それが青空の下の雪山。

 

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ザンゲ岩

これがザンゲ岩だと思われる。間違っていたらゴメンナサイ。

 

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雲が無くなった

ここがBCの人たちが原っぱって言っている場所だろうか?ここを滑り降りて行くのだろうか?怖怖怖。いつ雪崩が起きてもおかしくないように見えるのは僕だけ。しかし、こんなところを滑り降りる時の気持ち良さはとてつもないものだろうな~。

 

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谷川主脈線

ここまで来ると。もうそこはパラダイスさ。どの方向を見ても絶景だ。

 

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平日にもかかわらず登る人多い

以前は、誰もいない山に登るのが快感であったが、今は少し人がいるほうが安心できて良い。まあ、多すぎるのは好きではないのであるが。

 

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肩の小屋からのぞく稜線

山並みが深い。どこまでも行っても山がある。谷川って本当に雪が多いよね。高さ的には八ヶ岳なんかより低いのだけど、雪深さは圧倒的に谷川連峰に軍配が上がるような気がする。北横岳もここまで雪深くはなかった。

 

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肩の小屋

この時期は閉まっているようである。

 

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トマの耳手前

もう、小屋まで着いたら頂上は目と鼻の先。このあたりは風が吹き抜けるのか雪がガリガリしてアイゼンがしっかり効く。

 

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頂上向かう途中振り返る

稜線をバックに雪に埋まる肩の小屋。

 

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トマの耳頂上

なんとか標柱が埋まっていない。ストックが刺さっている先は雪庇。だから踏み跡がない。誰かが「その先は行っちゃだめですよ」って教えてくれたぼんやりしていたら、景色に見惚れ踏み込んでしまいそうだ

 

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横から見ると、雪庇のすごさが分かる

自然の作る造形美に圧倒される。南極の氷の塊のようだ。春にはこれが崩れるのだろうけど、どんな感じに崩れていくのだろう。と思わずYOUTUBEで見てしまう。屋根に積もった雪が落ちるように一気に雪の塊が落ちていた。決して近寄るまい。

 

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オキの耳

こちらの表柱は雪の中にしっかり埋まっていた。どこが頂上か分からずキョロキョロしていたら、近くの誰かが教えてくれた。遠くに見えるのがトマの耳

 

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雪庇からのぞく武尊山

雪庇の先っぽはとてもエッジがきいている。

 

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トマの耳と雪庇と人

その場に人がいることで、そのすごさが分かる。写真だけ見ると、こんなとこ行けないわって思ってしまう。繰り返すが天気が良く、しっかりとレースを辿っていれば危険に出くわすことはない。当たり前だが、油断は禁物

 

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シュカブラの先に稜線

他の誰かも言っていたが、同じような写真を撮り過ぎている。もう、見るもの全てが絵になり、カメラに収めたくなるのだ。

 

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下山する人

勝手にモデルになっていただきました。

 

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風の波

美しい風の波。風が雪の上に姿を現したようだ

 

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雪をまとう道標

なんでこんな形になんのかな?

 

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女の子二人楽しそうだ

なんとなく同じようなペースになることってある。この二人と同じようなペースで歩いていた。女の子2人で登るなんてすごいな。

 

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空へ続く足跡

青と白の世界。一度足を踏み入れると抜け出せない。沼にハマる。雪にもハマるが。

 

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満喫したので下ります

雪道の下りは楽である。ホイホイ降りていると、踏み抜いてしまうことがあり注意しよう。踏み抜いただけならいいが、今回危うく肉離れしそうになった

 

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これはヤバめなやつ

こんなんにハマったら脱出がかなり大変なことになる。気を付けて。

 

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枝と空

休憩している時にちょいと寝転んだ。

 

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太陽が傾いてきた

だんだんと日が傾いてきた。日が傾いてくると、雪の見え方が変わってくることに気づいた。僕だけかもしれないが。

 

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山肌が滑らかな陶器のようだ

見ている場所が違うのかもしれないが、朝は彫刻刀で削ったような山肌であったが、こちらは陶器のように滑らかだ

 

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寄せてみた

陶器のような山肌に1本のシュプールが見える。

 

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ゲレンデに帰ってきた

日が陰り暗くなってきた。スタートであるゲレンデに戻った。これで終わり。

 

【登山後記】

谷川岳は、今では「近くて良い山」と言われている。まさにその通りであった。夏に登った時にはこの素晴らしさを感じなかった。そのせいか、ブログにも残していない、げげげ。

帰りのロープウェイで谷川岳の強者と一緒になった。その方は、谷川岳馬蹄形という日帰りではかなりしんどいコースを昨年5回も歩いたそうだ。その強者が言うには、こんなに穏やかで一日中天気がいい冬の谷川岳なんてそうそうお目にかかれるものではないということであった。朝、車の中から曇っている谷川岳を見て、前回のトラウマがよみがえり登らずに帰ろうとしたことを思い出した。あそこで登ることを決めた自分を褒めてあげたい。