【2021一人登山】北岳、間ノ岳、農鳥岳縦走一泊二日(初日) ~日本唯一の3000m超える縦走路を歩く~
下山時間との戦いになった天空の縦走路
2021年9月27日(月)~28日(火)、南アルプス最高峰であり、日本第2位の山、北岳に行ってきた。
もちろん、北岳だけに終わらず、間ノ岳、農鳥岳と縦走、3つそろって白根三山という。
ずっと3000mを超える縦走路はここでしか味わえないらしいってことなど登る前は知らなかった。
すべて、奈良田から乗ったバスの集金するおじさんから教えてもらった。
久しぶりのテントを担いでのソロ登山、少しだけ不安があった。
そして、その不安が的中することになってしまうのだった、あはは。
白根三山について
コース
少し自分の力を過信した計画になってしまった。
初日は広河原から北の肩小屋のテント場までわずか5キロの間に標高を1500mから3000まで上げる急登を上る。
2日目は北の肩小屋から奈良田まで、北岳、間ノ岳、農鳥岳のピークを越える25kmの行程。農鳥岳から奈良田へは3000mから800mまで一気に下っていかなければならない。
これをテントが入った15㎏のザックを担いで歩くのだから、厳しい計画であるに間違いないのだが、、、登る前はなんとかなるだろうと余裕をかましていたのだが。。。
これから、このコースを歩こうと考えている人がいたら、くれぐれも計画は慎重にしたほうがいい。最後の下りは、途方もなく長い、、ほんと長い。
アクセス
中央道甲府南ICで降り、南アルプス街道を進み奈良田無料駐車場にへ。道中は、林道のような狭いところはなく走りやすい。
奈良田無料駐車場からすぐに広河原往きのバス停がある。平日と土日ではバスの本数が違うから注意が必要である。平日の始発は8時40分になるので、スタートは遅くなってしまうのだ。土日なら5時40分発のバスがある。料金1050円+協力金200円
駐車場
奈良田無料駐車場は120台停めれそうです。簡易トイレも設置してある。バス停まで歩いて3分程度。
コースタイム
1日目
広河原ビジターセンター9:45⇒白根御池分岐10:08⇒第一ベンチ10:39
⇒第二ベンチ11:04⇒白根御池小屋11:57⇒草滑り分岐13:40
⇒小太郎尾根分岐13:55⇒北岳肩小屋14:42
山歩き時間4時間57分(休憩含む)
2日目
北岳肩ノ小屋4:50⇒両俣分岐5:11⇒北岳5:36⇒吊尾根分岐6:26
⇒トラバースルート分岐6:42⇒北岳酸素言う7:06⇒中白根山7:53
⇒間ノ岳8:59⇒農鳥小屋10:26⇒西農鳥岳11:23⇒農鳥岳11:58
⇒大門沢下降店12:36⇒大門沢小屋15:37⇒早川水系発電所取水口17:59
⇒森山橋18:44⇒大門沢ゲート19:53⇒奈良田駐車場20:26
山歩き時間15時間36分(休憩含む)
2日目は行程は無理がありましたね。下りは標準タイムより早くいけるかなと考えていたのですが、思わぬ展開に下山時は真っ暗になってしまいました。危うく遭難か、、、とにかく今後の登山の仕方について考えさせられました。
では、パインの山歩き記録開始しましょう。
白根三山山歩き (初日)
草滑りの急登に喘ぎながら北岳肩ノ小屋を目指す
駐車場を出て正面にダムがあり、左側を向くとバス停があります。バスは奈良田発なのか、20分前にもかかわらずもう来ていた。
後部席で運ちゃんが寝ており、乗っても良いかと確認すると良いとのことで、バスのなかでゆっくりさせてもらった、ありがたい。
途中、バスは奈良田温泉前でも人を乗せ、何人か立つ人がでる。
広河原インフォメーションセンターまでの間、おじさんのバスガイドさんが周囲の山々について話してくれたので、アッという間に到着。
広河原インフォメーションセンターにつきました。
トイレはとても綺麗。
2階に上がり、登山届をだしてからスタート。
インフォメーションセンターをでてゲートを越え、少し歩くと北岳への登山口。
すぐに吊り橋。
良い天気です。雲に隠れているのが北岳でしょうか。
正直、僕ははっきり分かっていません、あはは。
広河原小屋は休業中でした。北岳山荘も9月末までは休業中。
登る前にできるだけ情報収集はしておかなければ痛い目に合うことがあるので注意しましょう。
ここからいよいよ山の中へ。
ワクワクして、やや前のめり気味で登り始める。
しばらくは樹林帯歩き。
それなりに急登なのですが、始まったばかりなので、この時は元気ですね。
さすが南アルプス的な岩がゴロゴロ転がった跡がありますね。危なくはないのですが、こういう場所はさっさと通り過ぎたいものです。
あれ、山の上あたりは雲がかかってきてるじゃないか。
今日はガスの中を歩くことになる嫌な予感が、、、
白根小池小屋に着きました。ソフトクリームがあったら食べたかったけど、もうやってませんでした。軽く行動食を食べてスタートです。
白根御池を左に見ながら進むと。
草滑りへの分岐。右へ行くと草滑り。
草滑りは急登でかなりキツカッタです。
風が涼しいからまだいいけど、真夏の炎天下ならヤバいでしょうね。
自分より先輩たちに抜かれるってことはあまりないのだけど、テント担いでいるせいなのか、ただ体力がないせいなのか、もう還暦過ぎてしばらくたっていそうな方に抜かれてしまいました。
しんどいから写真も撮っておらず、数少ない草滑りを歩いている時の紅葉写真。
草滑りが終わった。いやいやバテましたよ。
ここからは森林限界を超えてたかな。足元もやや岩々しだしましたね。
気持ちいい稜線なはずですが、残念ながら何も見えません。
平坦な道って、やっぱいいよね。
ガスガスで視界はないですね。
晴れてたら北岳見ながら歩けるんだろうなとイメージを膨らませています。
小太郎山分岐。
いよいよ北岳肩ノ小屋まで40分です。
久しぶりのテント担いでのせいか、足にきてます、きてます。
もう何にも見えやしません。
真っ白い中にある道をただ進んでいくだけです。
ここらは、晴れたら本当に気持ちいいんだろうなと思います。
急登を登り切ったご褒美的な景色があるはずなのに、とぷんぷんしてもしょうがありません。
さらにガスが濃くなっていきます。もう、どこにいるんだかも分からんがな。
この息苦しさだけが、標高3000mを越えていることを教えてくれています。
息ちょっとくるち。
おいおいおいおいおい、ここに来て鎖登らせますか。
足にきてるせいか、それほどの岩場でもないのに、歩が進みません。
岩場を登り、しばらく行くと、小屋が見えてきました。
素直に嬉しい。やったー。
北岳肩ノ小屋です。
後方に北岳がそびえているはずんですが、ガスってて全貌は分かりませんね。
生ビールを飲みたい気持ちになりましたが、この時の疲労感と高度を考えてやめました。
2500mを超えると、時々、頭がもろに痛くなり、体調を崩すことがあるので。
この時もややそんな感じ。
だから、テントを張ったら、コーヒーと甘納豆で軽く打ちあがりました。
お茶を飲んでいると、何やら小屋のほうが騒がしいではないですか。
なんだろうと見てみると、みなさん、誰にというわけではなく手を振っている。
何やってんだろうな?なんて思っていたら、「ブロッケン」なんと単語が耳に入った。
これはとすぐに小屋のほうに足を運んだのであった。
どこに居てもブロッケン。
なんとも面白い体験でした。
ブロッケンで遊んでいると、嬉しいことにだんだんと青空が見えてきた。
あれは仙丈ケ岳ではないか!
こんなに近くに見えるんだという驚きと喜び。
すげー。
小屋の背後に北岳も姿を現してきた。
山に行ったことある人なら、この時の興奮はよく分かると思う。
雲の中から突如として現れるその存在感はそこに入る人たちの心を揺さぶる。
例えるなら、夜のヒットスタジオでドライアイスの煙の中からジュリーが現れた時のような、、、余計分かりにくくなってるな。
雲はまだ多いですが、仙丈ケ岳が姿を現しました。
その穏やかな姿は、さすが南アルプスの女王と呼ばれるだかあります。
仙丈ケ岳の右側に甲斐駒が岳も姿を現しました。
頂上あたりの白さが際立っています。ほんと男前ですね。
寄せてもかっこいい。
雲がよく似合う山ですね。
雲の上に浮かぶように八ヶ岳も。
赤岳も見えます。
甲斐駒と八ヶ岳。
雲が良い演出をしています。
夕日に染まる甲斐駒が岳はずっと見ていても飽きません。
仙丈ケ岳と甲斐駒が岳
富士山も見えてきました。
この日はもうガスが消えることないと考えていただけに、夕日に染まる山々を見れたのはラッキーでした。
もうどこを見ても絶景です。
けっこう寒いんだけど、誰もがそんなことも忘れずっと絶景に見惚れていました。
そりゃみんなこれを見るために大変な思いをして登ってきてるんだからね。
とうとう北岳もその全貌が。
ラスボス的な存在感がありますね。
明日、登るのが楽しみ。
鳳凰三山も雲の中から姿を現しました。
やっぱり富士山は美しい。
日本の宝ですね。頂上に雪があるように見えますが、あれは雲なんですかね。
いよいよパーティーは終了なようです。
テントに戻ってごはんを食べましょう。
あまり食欲がなくて、全部は食べれなかったんですよね。
高いところは慣れるのに時間がかかるんですよね。
ご飯を食べたら明日に備えてそそくさと寝ましょう。
山で出会い縁ができた友人からいただいた星空写真を最後に。
僕のカメラではこんなには撮れませんから。
富士山と甲府の街の光。
テン場からこのような夜景が見えるのよ。
北の肩小屋のテン場は最高ですよ。
2日目に続きます。
まだ、2日目は書き始めていないので、もう少しかかるかもしれません。
急ぎます。