山ごはん家ごはんどっちも好き

50歳目前いきなり山の沼にはまりだした記録。ほかにも、ごはんや旅やDIYのこと書いていくつもり。

【家族登山】日向山 息子曰く「今までで1番すげー」

甲府市というのは、ほんとうに山に囲まれているのだろう。しかも、多くの100名山やら2500m以上の山々に。住んでいる人にとって、それは日常であり、ただの風景に過ぎない。僕のふるさとに大山(だいせん)という100名山があるのだが、ふるさとを離れて初めて、きれいな山だなと感じるようになった。そんなもんだ。なぜ、最初にこんなことを書いたかというと、山に向かう車からの景色にすでに心が感動してしまったからだ。その景色が

 

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甲斐駒ヶ岳の圧倒的な存在感は、まさに

 

日本のチョモランマ

 

でも今回、雪をかぶったかぶった甲斐駒ヶ岳を登りに行くわけではない。あの山をもっと近くで拝みにいくのだ。その山は

 

日向山  1660m

 

こちらの山も前回の三方分山どうように「とっておきの低山トラベル」で知った。

とっておき! 低山トラベル 関東平野を取り巻く名低山31座

その本の中にある、一枚の写真を見て、「ここは絶対登ってみたい」と思ったのだ。

実際、その風景の中に立つと、僕のちっぽけな想像を遥かに超えた景色が目の前に広がった。それが

 

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たぶん、これでは伝わらないだろうな。ムスコッチ曰く

 

「今までで1番すげー」

 

ということだ。なんと言えばいいのか分からないが、ギャップがすごいのだ。ギャップってなんだ?ずっと木に囲まれ展望が良くない樹林帯を歩き、それを抜けた途端に、目の前を邪魔するものがない圧倒的な景色が広がるのだ。川端康成が言う「トンネルを抜けるとそこは雪国だった」的に表現すると

「樹林帯を抜けるとそこは絶景だった」

まあ、とにもかくにも、僕たちの日向山について書いていく。

 

日程

令和2年12月21日(月曜日) 晴れ ※ムスコッチは代休

アクセス

この日は甲府市に一泊したので、国道20号を走らせ向かった。日向山の麓には尾白川渓谷があり、その駐車場までをグーグルマップにナビってもらえばOK。

※矢立石登山口にも駐車場があるが、この時期はそこまでの道路が冬季閉鎖されていたので注意が必要だ。閉鎖されていなくても、道が狭いので僕はその駐車場を使いたくはないけどさ、アハ。

コース

尾白川渓谷駐車場⇒矢立石登山口⇒日向山⇒雁ヶ原のピストン

 

 詳しくはヤマレコにアップしているので、お時間がある方は覗いてみてね。

日向山 息子曰く「今までで一番すげー」 - 2020年12月21日 [登山・山行記録] - ヤマレコ

 

ほんと、淡々と上って行く山。アップダウンがないから、逆に身体への負担が小さいし、一歩一歩が着実に高さを稼いでいる感じが嫌いじゃない。

 

矢立石登山口まで

 

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尾白川渓谷駐車場から5分くらいで矢立石登山口への道が始まる。ここを直進すれば、渓谷のほうなのかな、今回はパスしたけど、機会あれば渓谷にも行ってみたい。

 

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矢立石登山口までのほうが急登。矢立石登山口以後のほうが緩やか。この日は、ムスコッチとママサンが険悪になり、それぞれがソロ登山状態になっていた(笑)やっぱり、登山は仲良くいくほうがいいよ、それ当たり前。

 

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僕らが迷った場所をいちおう書いておくね。下りでも迷っている人がいたから分かりにくい箇所だと思う。でも写真はうまく撮れていない。尾白川駐車場から矢立石登山口までの登山道には、1か所だけ車道を通らないといけないところがある。もし2回目車道に出たら、その手前に上っていく道が続いているから。つまり、車道1度だけ通るだけ。2度目は、目の前に車道があるから、思わずそっちに向かってしまうから注意。まあ、そっちからでも行けるとは思うのだけどさ。

 

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矢立石登山口に着いた。ここからは、もう迷うことがない。小学5年生のムスコッチも途中から1人でどんどん先に行ってしまった。残念ながらついていけなかった(涙)

 

日向山登山開始

 

矢立石登山口から日向山三角点まで

 

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雪が残っていた。日陰には、凍って滑る場所もあるから注意して歩こう。ストックがあれば良かったなと思ったけど、持っていない。買うか!!!

 

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もう、雪の装備を持っていないと安全な山歩きはできないかもね。軽アイゼンを持ってくれば良かったな、あっでも、持ってないのか。買うか!!!

 

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ムスコッチが父を見放して独走態勢にはいった。さきほども言ったが、危ない場所も、迷いそうな場所もなく、しかも1合目、10合目までしっかり分かりやすく表示してある。小学校が登るにも安全でいい。

 

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樹林帯歩きにもかかわらず、葉が落ちているおかげで、途中に八ヶ岳を眺めることができる。

 

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竹笹があらわれ始めたら、頂上も近い。僕の記憶が確かなら。。。

 

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日向山頂上。まったく展望がないので、ここでは記念撮影だけ。今回の最大の目的はこの三角点ではなく、この先に雁ヶ原なのだ。三脚使って撮ったから、写真から僕が切れちゃったな。この時、カミサンはまだここにいない。

 

日向山三角点から雁ヶ原

 

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三角点から少し先に行くと、地面が変わってくる。まるで砂浜のようにサラサラの白い砂。足元の感触も明らかに変わった。

 

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その砂浜を上っていくと、一気に視界が開ける。

 

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雁ヶ原

 

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八ヶ岳は登ったこともあるし、当然見たこともある。でも、ここからほど圧倒的な八ヶ岳を見たことはない。その大きさに思わず見惚れた。寒いけど。。。

 

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反対を見ると、僕たちをすごい存在感で甲斐駒ヶ岳が見守ってくれている。だから、子どもように僕らははしゃぎ回ることができる。人はちっぽけな存在だわな。

 

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恒例の家族3人影写真。

 

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赤岳、阿弥陀岳といった八ヶ岳のスターたち。

 

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砂浜の先には僕は行けない。そこは切り立っている崖のようになっているから。

 

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分かりますか?蟻地獄のように落ちたら、もう見えない所まで滑り落ちること間違いなし。お~~~こわ。

 

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開けている場所では北風がとっても冷たくてジッとしていられない。風が弱いところでお昼ご飯を食べる。温かいカップ麺は最高のご馳走だった。

 

下山

 

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上りバラバラに歩いて、家族で来た意味を見失いかけていた僕たち。その反省を活かし、下りは3人でゆっくりと歩いた。やっぱり一緒のほうが3倍は楽しい。

 

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上りでは気づかなかったが、鳳凰三山がずっと見えていた。ゆっくり歩かないと見落とす風景がある。

 

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オベリスクもはっきりと見えた。この後の写真を撮っていないので、山の記録はこれで終わり。

 

登山後の温泉

 

駐車場から車を10分くらい走らせると、「尾白の湯 べるが」という温泉がある。意外といっては失礼だが、これがかなり良い温泉だった。脱衣室や温泉から八ヶ岳が一望でき、露天風呂も最高だった。僕たちは時間がなくゆっくり入ることはできなかったが、また行きたいと思わせるには十分な温泉である。キャンプもできそうである。

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甲斐駒ケ岳温泉 尾白の湯 | 白州・尾白の森名水公園「べるが」

 

温泉入って、さて帰ろうと車を走らせた。が、すぐに車を停めた。温泉に入っていた時と違った八ヶ岳がそこにあったからだ。

 

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夕日に染まる八ヶ岳。しばらく見惚れずにはいられないでしょう。

 

息子と山

 

三方分山では、最後、「早く帰りたい」「休みたい」とブツブツ文句が多かったムスコッチ。この日は、約束を破りYOUTUBEをずっと観ていたことをカミサンに怒られた反省からか、愚痴一つ言わず登り終えた。

今回の目的地である雁ヶ原に着いて最初に彼から出た言葉が、

「おー、今までで1番すげー」

だった。その言葉は、親を喜ばせようとして出た言葉かもしれない。でも、たぶんそれだけではなかったと思う。プチ反抗期に入り、少し冷めた感じの小学5年生を素直な気持ちにさせるほど、とつぜん眼の中に飛び込んできた景色は圧倒的だった。

やっぱり、僕は一人で山に登るより、家族で山に登るほうが好きだ。

 

あとがき

 

雁ヶ原から望む風景を見たくて登った日向山。写真で見ていたから、なんとなくどんな風景かは分かっていた、、、つもりだった。写真では、どうやったって一気に視界に広がるあの感覚を表現することは難しい。ほんと、どの山より一気に広がる感がすごいのだ!

ぜひ、未踏の方は、あの景色に会いに日向山に登ってみてください。絶対おススメです。

12月の雁ヶ原はけっこう寒いから防寒は忘れずにね!!

 

最後まで読んでくれた方、ありがとうございました。

スターやブクマで足跡を残してくれると、とっても喜びます。